19『君といた夏』


泣きたい気持ちだよ 二度と帰れない・・・




セントラルの異動が決まったハボック。異動の為、部屋の掃除を兼ねた荷物整理をしていた。ハボックの手には一枚の写真。恋人と撮った夏の写真。



泣きたい気持ちだよ 二度と帰れない
君が笑う夏の写真 捨てきれずに残している




ハボックはそのまま写真を段ボールの中に入れた。



一人の夜にまた 戻っていくのさ
今になって 素直な涙しった




・・・」


異動が決まった日、ハボックは恋人に・・・に別れを告げた。自分から言い出した事なのに、何故か涙が頬を伝う。



泣きたい気持ちだよ 僕は一人きり
あふれてくる涙はもう 何も言わないけれど




「俺・・・本当は・・・」



泣きたい気持ちだよ 僕は一人きり
風にふかれ 肩が少し 寂しさに震えている

泣きたい気持ちだよ 二度と帰れない
君が笑う夏の写真 捨てきれずに残している




『お前と別れたくなかった・・・』


言えばよかった言葉を最後まで言えず、ハボックはセントラルに向った。



ひとりの夜にまた 戻っていくのさ
今になって 素直な涙 知った





FIN