一人、公園の野原に寝転ぶ一人の少女が居た。左手を太陽に翳して、眩しそうに目を細めている。
服の袖から見える機械鎧も、鈍く光っていた.明るかった視界が急に暗くなった.
「!!こんな所に居たのかよ・・・探したぞ。」
彼女の視界には一人の少年が逆さまに映った。
「エド・・・」
は彼の名前を呼ぶと、足を上下に振り、反動で起き上がった。
「何してたんだ?」
「空見てた。」
簡潔に一言で今までの行動を言った。
「空?何で?」
「何となく、綺麗な青空だからさ。」
そう言うと、はまた空を見上げた。
「ふーん・・・」
エドは後ろに体重を掛け、そのまま野原に寝転んだ。
「エド?」
「確かに綺麗だな。でも、眩しくて昼寝もできねぇや。」
そのまま彼は右手を太陽に翳した。
「でも、太陽もいいよ。」
「眩しいのにか?」
顔をの方に向かい目を細めた。逆光でまるで、彼女が光っているみたいに見えたエド。
「眩しいけど、何時も照らしてくれるから。温かいし。」
彼を見て微笑んだの笑顔に、少し赤くなったエド。
「・・・お前も太陽だな・・・」
「え?何?」
エドの言葉が聞き取れず、首を傾げる。
「何でもねぇよ。」
エドは立ち上がり、背中についた草を払う。
「何によ!教えてよ!」
彼を見上げながら少し頬を膨らます。
「嫌だね。早く来ないと置いてくぞ。」
「あ、待ってよ!」
先にスタスタと歩き出すエドを慌てて追う。
――お前は俺の太陽。
手を伸ばせば掴める距離に居る。
傍に居れば、俺を暖めてくれる。
冷えた心も何もかも、和みに変えてしまう。
俺を、勇気付けてくれる『』と言う名の太陽。――
FIN
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