エドが旅立ってから数ヶ月の時が流れた。
彼女達はお互いに、好意を持っていた。ある日、エドは報告書を提出する為に東方司令部に立ち寄った。


「大佐、居るか?」


執務室のドアを開けると、がエドの前に歩いて来た。


「エド。久しぶり。」


。元気だったか?」


「うん。」


笑顔で答える。ほのぼのとした空気が二人を包む。


「鋼の・・・報告書は・・・?」


二人の空気について行けなくなったロイが、割って入って来た。


「あ、忘れてた。はい。」


エドはロイに報告書を渡した。


、今日は何時上りだ?」


「ん〜〜〜・・・お昼頃には上がるかな・・・」


「じゃぁ、何時もの喫茶店で待ってるから。」


「解かった。」


序章五『恋する妹とシスコン兄』


そう言うと彼は執務室を出て行った。


「鋼のと付き合ってるのか?」


「そんなんじゃないよ!!」


は慌てて否定をした。


「まぁ・・・それならいいが・・・」


「何?私がエドを好きになっちゃいけないって言うの?」


頬を少し膨らませ、はロイを見上げた。


「そう言う意味じゃない。」


「そう言う風にしか聞こえないんだけど・・・?」


まだ膨れているを横目に、ロイは仕事を進めた。




定時の時間になり、は急いで着替えを済ませ、喫茶店に足を進めた。


「エド!ゴメンね。待たせて・・・」


「別に良いって。今日は何処に行くんだ?」


「今日は買い物全般!!」


「よっしゃ、んじゃ行きますか?」


「うん!!」

意気揚揚と、喫茶店を後にした二人。




買い物を少しし、エドとは公園に来ていた。


「エドと初めて会ったのも公園だったよね?」


広い芝生に腰を降ろしながらは言った。


「そうだったな・・・なぁ、。」


「何?」


エドも芝生に腰を降ろし、を見つめた。何時もよりも真剣な顔で。


「俺と・・・付き合ってくれないか・・・?」


の顔は少し悲しげだった。


「確かに、今の俺じゃを不安にさせるって解かってる・・・けど、俺・・・」


「私も、エドの事好きだよ・・・」


「本当か?」


静かに頷く。その行動が愛しく思えて、エドは思わず彼女を抱きしめた。


「エド・・・」


彼女もそっとエドの背中に手を回した。




次の日、エドは東方司令部に居た。ロイに呼び出された為・・・



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