第二章『傷の男』


の足は一向に止まることなくイーストシティを駆け抜けた。


(居た!!)


彼女の目の前にはエルリック兄弟。


「エド!!」


・・・何で此処に・・・?」


大きな時計台の下にしゃがみ込んでいるエド。


「よかった・・・無事で・・・」


「へ?何が?」


「さっきね・・・」


「エドワードさん!!」


声がし、振り返ると一人の憲兵が走り寄ってきた。


「あ、マスタング少佐もこちらにいらしたのですか。」


「えぇ・・・まぁ・・・」


戸惑い気味には答えた。


「兎に角、無事でよかった・・・」


「俺に何か用?」


「至急本部に戻るようにとの事です。実は、連続殺人犯がこの・・・」


「エドワード・エルリック・・・」


声がした方を見てみると、そこには額に十字傷の男が立っていた。


「鋼の錬金術師!!」


スカーの言葉にエドとは背筋に冷たいものを覚えた。


「額に傷の・・・!!」


「よせ!!」


エドの叫びは憲兵に届かず、スカーに殺されてしまった。そして、彼はエドに近寄ってきた。


「エド!!」


エドとスカーの前にが立ちはだかった。



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