第三章『鬼ごっこ』
何度叫んでもエドからの返答は無い。
「早く逃げて!!」
彼女の怒鳴り声と共に、時計台の音が鳴り響いた。
「・・・」
「早く!!」
エドは戸惑いながらもアルを連れて逃げる事にした。
「逃がさん」
「貴方の相手は・・・俺だよ・・・スカー・・・」
「俺は小娘には用は無い・・・」
彼がそういった後、の表情が少しだけ笑みに変わった。
「小娘・・・ねぇ・・・じゃぁ、こう言えば解かる?『風の錬金術師、・マスタング。』」
「風・・・国家錬金術師!!」
「そう言う事。って訳で・・・」
そう言いながらは後方に足を動かした。
「逃げるが勝ち!!」
そのまま逃げ出した。
「逃がさん・・・」
勿論追いかけてくるスカー。は走りながら上着のボタンを外し始めた。
(動きにくいから捨ててこう。)
そんな事を思いながら、ついてくるスカーに向って上着を投げつけた。
逃げ込んだ裏路地にはエルリック兄弟が居た。
「!!」
「悪ぃ・・・逃げてきた・・・」
「マジかよ・・・・」
そして、エルリック兄弟+とスカーの鬼ごっこは始まった・・・
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