ロイの話が一通り終わり、エルリック兄弟の行き先も決まった。
「。」
「中佐・・・」
今だ司令室でボンヤリとしていたにヒューズが話し掛けた。
「お前はこれからどうするんだ?」
「中央に行って機会鎧を直したいんだけど・・・中佐に迷惑掛けられないし。」
「エドの所の整備師に直して貰えばいいんじゃねぇか?」
ヒューズの発言に暫しは考えた。
「でも・・・・」
「よし。お前は明日、エルリック兄弟と一緒に行動しろ。」
「は?」
そう言うとヒューズはを担ぎ上げた。
「ちょっと、中佐!!」
「今は一応プライベートだ。パパでいいぞ。」
「そうじゃなくて!!何処に行くつもりなんだよ!!」
「そりゃぁ、勿論・・・」
一旦そこで言葉を切り、次の瞬間には満面の笑みになった。
「エドの所。」
「ざけんなよ!!今は嫌だ!!絶対嫌だ!!!」
ジタバタと抵抗を試みるだが、途中で疲れ終了。
「さ、行くぞ〜〜〜」
「・・・嫌だ・・・」
なおも言葉だけで抵抗する。
「何で嫌なんだよ。これから先もエド達と旅を続けていくんだろう?」
「だけど・・・エドの故郷には行きたくない・・・」
ヒューズの肩で項垂れるように頭を抱えた。
「解かったよ・・・明日、エド達を見送ったら中央に戻る。良いな。」
「ん・・・」
の意地に負けたヒューズはと一緒にセントラルに戻ることにした。
次の日、ヒューズと共にエルリック兄弟の見送りに来た。彼女は歩けない為、車椅子に乗っていた。
「・・・本当に俺等と一緒じゃなくて良いのか?」
「大丈夫。パパと一緒だから。」
「そっか・・・」
少し落ち込んだように見えるエドの表情。そんな彼には微笑んだ。
「俺の整備が終ったら真っ先にエドに連絡入れるから。」
「あぁ。っと・・・これが俺の所の整備士の電話番号な。」
そう言うと、一枚の紙切れをに渡した。発車のベルが鳴り響いた。
「エド・・・気を付けてな。」
「も。」
段々と遠ざかる電車をはずっと見つめていた。
「さ、。俺たちも良くぞ。」
「あぁ。」
ヒューズが車椅子を押し、セントラルに向う為の列車に乗り込んだ。
はエドから貰った紙切れを開いた。
「ロックベル・・・か。」
「どうした??」
「別に・・・」
紙の下の方に目線を落とした。そこに書かれていたもう一つの言葉。
「〜〜〜〜///」
一気にの顔が真っ赤になった。
「お、何か書いてあったのか?」
「別に何でも良いだろう!!!」
そう言うとは紙切れを錬金術研究帳に挟んだ。
「あの馬鹿・・・///」
そう言うの顔は柔らかく笑っていた。それを見たヒューズも安心したように窓の外を見つめていた。
NEXT
|