13年前・・・・


金山時に一人の少女がやって来た。そいつは、お師匠様が俺を拾った川で見つけたらしい。その女の背には、天使の様な白い羽根と、悪魔の様な黒い羽根があった。


第三章『江流』


『お師匠様。また拾って来たんですか・・・・』


俺は、お師匠様の拾い癖に少し溜め息をついた。


『呼ばれた気がしたんで・・・拾って来ちゃいました。』


さらに溜め息。俺は頭に手を置いた。


『此処は寺院ですよ。女体禁制の。そいつは女ですよ?』


『わかってますよ。もちろん。ばれなきゃ良い事じゃないですか?』


さらりと言いのけるお師匠様に俺は何も言えなかった。
数日後、女は目を覚ました。


『おや、目が覚めましたか?』


『此処は?』


『寺院ですよ。貴女のお名前は?』


名前を聞かれた女は下を向いて唸った。


『分からない・・・て言うか、名前無い。』


『名無しさんですか・・・どうしましょうか・・・・』


そう言うと、お師匠様は俺の方を向いた。


『江流。何か言い名前はありますか?』


『俺に聞かれても困ります。』


俺の答えにお師匠様は苦笑した。


『名前が無いのは困りましたね・・・何か言い名前は・・・』


お師匠様が少し考えていた。そこで何か言い名前を思いついたらし。


・・・て言うのはどうでしょう?』


?』


『えぇ。嫌ですか?』


お師匠様がそう言うと、女は首を横に振った。


『では、今日から貴女はです。宜しくお願いしますね。』


『うん!』


そう言うと、と名付けられた女は笑顔で返事をした。
これが俺との出会いだった。



一ヵ月後。天界から来た何者かがを連れて行った。
そして現在。俺はこの女と旅に出る事になった。




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