「観世音菩薩、新たな闘神太子決定いたしました。」
「ほ〜う・・・で、何処のどいつだ?」
観世音菩薩の部屋で、次郎神と闘神太子の会話をしている。
「それが・・・女なんですよ・・・」
「女?」
「はい。銀色の長髪、右眼が紅、左眼が・・・金晴眼の・・・」
金晴眼・・・それは吉凶を予言する瞳。
「今、討伐から戻ってくる予定です。」
――ドンドンドン!!
部屋のドアが乱暴に叩かれた。
「失礼する。観世音菩薩の部屋は此処か?」
銀の長い髪を揺らしながら一人の女性が入ってきた。
「闘神・・・太子!!」
「へ〜〜・・・こいつが・・・」
「んで、俺は観世音菩薩の所へ行けって言われて来たんだけど?用件ならさっさと言ってくれる?」
は退屈そうにそう言った。
観世音の顔はまるで面白いものを見つけたような笑顔をしていた。
「あぁ、ちょっと付いて来な。」
「ん。」
不満に思いながらもはついていった。
着いた先は大広間。そこには金髪の男性と、茶髪の少年が居た。その少年の目を見たは驚いた。
「金・・・晴眼・・・!」
「手前ぇも一緒だろう?。んで、お前への用件は・・・」
そう言いながら観世音は少年の前に歩いていった。
「この少年を金蝉と一緒に預かっておけ。」
「は?」
「な!!」
金蝉と呼ばれた男性の首筋に青筋が立った。
「何言ってんだ!!クソババァ!!」
「良いじゃねぇか。子育てには女の手も必要だろ?」
「面白がってるな。」
が言った通り、観世音の顔は笑顔だった。
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