そう・・・幸せだった・・・
第七章『幸せな一時』
「悟空。」
「あ、姉ちゃん。」
「・・・またお前か・・・」
部屋に入るなり溜め息を吐く金蝉。
「悟空と約束してたんだ。って、天蓬元帥・・・捲簾大将・・・何で居んの?」
「気が付かなかったんですか・・・」
「何か酷ぇよな・・・」
肩を落として落ち込む捲簾と天蓬。
「まぁ、いいや。んで、悟空。何して遊ぶんだ?」
「キャッチボール!!」
「よし!!じゃぁ外に行くか?」
「うん!!」
元気よく悟空とは外に出て行った。
「何か、明るくなりましたよね。彼女。」
「もう少し色気があれば良いんだけどな・・・」
捲簾は冗談交じりに言った。だが、彼の顔はすぐに真面目な表情になった。
「・・・何かもうそろそろ討伐があるみたいなんだよな・・・」
「じゃぁ・・・暫くは悟空と会えないんですね・・・・」
「煩いのが居なくなって清々する。」
金蝉は吐き捨てるように言った。
数日後、楽しかった日々にピリオドが打たれようとしていた。
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