は夢を見ていた。


第十章『夢の中』


(此処は何処?)


真っ白な空間に一人の黒髪の女性が見えた。


『観世・・・・?』


『正解。』


観世音はの前に立った。


『本当に羽衣を取りに行くのか?』


『行く。じゃないと足手まといになるから。』


『だが、お前の・・・』


そう言いかけた観世音の唇に自分の人差し指を当てた。


『それ以上は言わないで。わかってるから。』


『そうか・・・金髪のお前も好きだったんだがな・・・』


『私的には、この目が嫌いなの。禁忌の子だと言う証の・・・』


『そのうち、天界から収集が掛かるぞ。』


『それも覚悟の上。羽衣を取りに行けば・・・その瞬間から私は・・・』




――そう、羽衣を手にして、神の力を元に戻せば・・・その瞬間から・・・私は・・・――




さん、朝ですよ。」


八戒の声で、は覚醒した。


「おはようございます。」


「おはよう。八戒さん。」


そう言うと、ベットから身を起こし、身支度を始めた。


「終ったら玄関まで来てくださいね。大方用意は終っていますから。」


「解かったわ。」


八戒はそう言い残すと部屋から出て行った。
数分たった頃、は玄関に向った。


「行くぞ。」


三蔵の言葉を待っていたかのように皆、ジープに乗り出した。北にある洞窟を目指して。



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