本日からは青春学園の生徒となった。クラスは、3年6組。
は教室のドアを開け、中に入った。女子の黄色い声と、男子のざわめく声。


GAME:3 初登校


「今日からこのクラスに入ります、といいます。宜しくお願いします。」


〜〜〜!!」


一礼をして顔を上げると、窓際に菊丸と不二がにこやかにこっちをみていた。


「菊丸、不二。何だ同じクラスだったのか。」


の席は菊丸の隣だったので、彼女は椅子に座りながら彼等と話す事にした。


「そうだにゃvVまさかが3年生とは・・・」


「思いもし無かったよ。」


微笑を浮べながら不二は言った。


「まぁね・・・(歳ごまかしてるけど・・・)」


ボソッと、彼等には聞こえないようには呟いた。


「あ、ねぇねぇ。。」


「ん?どうした?」


菊丸の方に身体を向け、話を聞いた。


「何でってマネージャーなんだ?お前ほどの腕なら、レギュラーになれんじゃん。」


「あ〜〜・・・俺、これでも女だから・・・」


一瞬、クラスの中が凍りついた。


「ん?どうした?」


『女〜〜〜〜!!!』


クラス中(先生以外)の悲鳴が響いた。


「あれ?知らなかったのか?」


「だって学ラン・・・」


「あぁ、校長にお願いしたらOKくれたから。」


「どうして・・・?」


どう説明しようかは悩んだ。


「えっと・・・編入試験満点で通って・・・校長に呼び出し喰らって、『君みたいな逸材を他の学校にやりたくない!!』みたいな事言われて・・・学費免除になったし・・・俺、スカート駄目だからって言ったら、『学ランでも構わない』って言ってくれたから・・・」


「満点で通過・・・・」


「すごいにゃ・・・」


ある意味、女版手塚だと思い、二人は顔を見合わせていた。


「あ、そう言えば今日部活あるのか?」


「え・・・あぁ・・・今日はないよ。」


「なら早く帰って部屋の掃除でもしよう。」


がそう言うと同時に終了のチャイムが鳴った。


「あ、俺帰るな。また明日な。」


「うん、また明日。」


そう言うと早々とクラスを出て行った。


「ある意味、凄い娘だにゃ・・・」


「言えてるね・・・」


が去った後も、席に座ったまま溜め息を吐いた。




「さぁ、掃除掃除。」


こっちの世界に来てから一週間。その間全然掃除をしなかった
越前家に帰ってきたはまず、落ちてきた家具の整理をした。


「あ、真っ白な本が・・・28冊もあるよ・・・何だよ。これ・・・」


本をパラパラと捲るが、何も書かれていなかった。


「一体なんだろう?まぁ、いいや。」


そう言うと、持っていた本を棚に戻した。


「あ、通帳発見。ん?青春台銀行?」


通帳の中を見ると、以前まで預金していた額がそのまま入っていた。


「・・・・?訳わかんねぇ・・・・」


何かが変わっている事はわかったが、それが何なのかさっぱり解からない

はまだ気づいていなかったが、この時既に元居た世界の記憶が曖昧になって来ていたのだった。




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