夏休み一日目から合宿に来ている青学レギュラー+一年生トリオ&竜崎先生の孫、桜乃。
そこで一週間過ごすのだけれど・・・何も問題が無いわけがない。


GAME9:夏合宿(一日目?)


「ごめんな、桜乃ちゃん。マネージャーでもねぇのに手伝わせて・・・」


「気にしないでください。暇で付いてきたんで。」


桜乃とそんな話をしながら黙々と仕事をこなす二人。


「っと・・・今日の晩飯はどうすっかなぁ・・・
桜乃ちゃん、何か食べたいものある?」


「私ですか・・・?
ん〜〜〜・・・」


首を捻って悩む桜乃。
その姿が可愛らしく、は笑を漏らした。


「桜乃ちゃんって可愛いよねぇ・・・」


「そんな事無いです!!」


頬を赤く染めながら桜乃は力一杯否定した。


「俺も桜乃ちゃんみたいに可愛かったらなぁ・・・
ほら、俺女っ気ないじゃん。」


の言葉に何を言って良いのか解からなくなる桜乃。


「でも・・・先輩ってスタイルいいじゃないですか。」


「そうかな・・・?
胸は小さいぞ。」


そう言って自分の胸元を掴む。


「って・・・話脱線してんな・・・ι」


晩御飯の話をしていたのが、何時の間にか違う話になっているのを思い出した


「さてと・・・本当に晩飯どうしようか・・・」


適当に作るか・・・そんな事を言いながら食堂に向う二人。




「さて・・・やるかぁ!!」


気合十分。腕まくりをして、料理に取り掛かった。


「此処は無難にカレーで。」


「合宿って言ったらカレーですからね。」


は人参の皮を剥きながら一週間の献立を頭の中で考えていた。




午後の練習も終わり、レギュラーが続々と食堂に入ってきた。


「疲れたぁ・・・」


「今日の晩御飯は何ですか?先輩。」


カウンターに並びながら此処にに話し掛けるレギュラー。


「今日の飯はカレーだ。」


「カレーっすか・・・ι」


「何?嫌なのか?桃。」


ニッコリ笑顔で言われ、それ以上何もいえなくなった桃城。


「い・・・いえ!!嬉しいっすよ!!カレー!!」


怖くなったのか、桃城は冷や汗をかきながら言った。


の飯が食べれるだけ良いじゃないっすか?桃先輩。」


後ろから黒い笑を浮べたリョーマが登場。


「でも・・・先輩って料理上手いのか?
どう見ても、上手そうには・・・」


「見た目で判断しない方がいいっすよ。」


自分の分の料理を持つとさっさと席に座るリョーマ。


「いただきます。」


個々にそう言うと、皆一斉に食事に手をつけた。


「美味い・・・」


って料理上手なんだね。」


「俺・・・やっぱり和食がいい・・・」


「リョーマ、文句言うなら食うな。」


キッチンの中からお玉を持ったが言った。


「お代りあるから、欲しい奴は言えよ〜〜〜。」


の発した言葉と同時に、レギュラーは一気に皿を殻にした。
数十分後・・・


「アレだけ作ったのにもう空だよ・・・」


レギュラーの食いっぷりに少々唖然とする


「明日からの献立・・・ちゃんと考えないと・・・」


そう思いながらは食器を洗った。


「っと・・・桜乃ちゃんはもう休んでいいぞ。」


「でも・・・」


「明日も早いし。
今日は疲れただろ?」


「じゃぁ・・・これが終ってから。」


そう言って、桜乃は洗った食器を片し始めた。


「終了っと。」


食器を洗い終わり、は一息ついた。


「・・・風呂でも入るか。」


そう言うと、は部屋に戻り、タオルと変えの洋服を持ち、大浴場に向った。




「うわ・・・広!!」


誰も入っていない浴室は広く、は声を上げた。


「いいねぇ・・・広い風呂って・・・」


親父臭い事を言いながら湯船に身を付けた。


「さてっと・・・明日の朝飯は・・・」


そんな事を考え始めた時、浴室のドアが開いた。


「桜乃ちゃんかな?」


姿を確認する為、は湯船から身を上げ、ドアの方に向かった。
湯気が立ち込めよくは見えないが、ドアの方からは人がこっちに向っているのが解かった。


「桜乃ちゃ〜〜ん?」


段々と人影が近付き、見えたのは。


「・・・」


桜乃ではなく、海堂だった。


「のわ!!」


海堂の姿に驚き、は急いで湯船に身を潜めた。


「す・・・すみません・・・
まさか先輩が入っているなんて・・・」


海堂もから目線を逸らすように背を向けた。


「海堂も・・・何でこんな時間に・・・?」


「自主トレです・・・」


自主トレでかいた汗を流そうと、海堂は大浴場に来たのだった。


「・・・俺、出ます・・・」


「いや・・・俺が出るから・・・
海堂はゆっくり入りなよ・・・」


は手に持っていたタオルを身体に巻くと、湯船から上がった。


「海堂・・・少しでいいから壁際向いててくれるか?」


「あ・・・はい。」


海堂は言われた通り、壁際の方を向いた。
は海堂が向くのを確認すると、そのまま浴室に向かい、ドアを閉めた。


「海堂〜〜!!ゆっくり入れよ?」


ドア越しには叫んだ。


「はい・・・」


海堂は、自身の疲れを取るようにゆっくりと湯船に入った。




「・・・まさか海堂が入ってくるとはなぁ・・・」


あまり温まっていない身体を拭きながら、は呟いた。
そしてまた、ドアが開く。


「マムシ〜〜。風呂に居るのかぁ?」


入ってきた桃城は、の裸姿を見た瞬間絶句。


「・・・・のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


、悲鳴。
そして、近くにあったものを投げつける。


「だぁぁ!!ごめんなさい!!先輩!!」


「ごめんで済むなら暴力はいらねぇぇぇぇ!!!」


「待ってください!!ガハァ!!」


の投げていた籠が当り、桃城ノックアウト。


!!何かあったのか!?」


!!どうした!!」


続々と入ってくるレギュラー陣。


「手前ぇら出てけぇぇぇぇ!!!!!」


タオルを巻いただけの姿の
叫びながら近くにある物を投げ出した。


「お・・・落ち着いて!!」


「当たるって!!」


「うにゃ〜〜〜!!!」


数分後には浴室から全力で逃げ出すレギュラー陣。


「・・・・・・」


一番得し、一番無事だった海堂は、どのタイミングで出て行けば良いのか迷い、湯船の中に居た。



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